52:0.1 進化の惑星上の生活の開始から光と生命の時代のその最終開花時代にかけ、世界の行動舞台には少なくとも人間生活の7期の時代がある。これらの連続する時代は、神性の息子たちの惑星への使命によって決定され、これらの時代は、1平均的生息界に次の順序で現われる。
52:0.2 1. 惑星王子到来前の人間
52:0.3 2. 後惑星王子到来後の人間
52:0.4 3. アダ―ム到来後の人間
52:0.5 4. 権威ある息子到来後の人間
52:0.6 5. 後与の息子到来後の人間
52:0.7 6. 教師たる息子到来後の人間
52:0.8 7. 光と生命の時代
52:0.9 空間世界は、それが生命にとり物理的に適当になり次第、生命運搬者名簿に登録され、時が来ればこれらの息子たちは、生命開始を目的としてこのような惑星に緊急派遣される。人間の生命開始から登場への全期間は 、前人間時代であり、この物語で検討される人間の連続的時代に先んじている。
52:1.1 人間登場と人間の動物水準からの脱出時代—創造者崇拝を決めることができるとき—から惑星王子の到着まで、脱出意志をもつ必滅の被創造者は、原始人と呼ばれる。原始人の基本的な6つの型、あるいは人種があり、これらの初期の民族は、赤色人種に始まり、続いてスペクトルの色順に現われる。この初期の生活進化で費やされる時間の長さは、ユランチア時間の15万年から百万年以上に及び異なる世界において大いに変化する。
52:1.2 進化する有色人種—赤色人種、橙色人種、黄色人種、緑色人種、青色人種、藍色人種—は、原始人が単純な言語を発展させ、独創的想像力を働かせ始めるころに出現し始める。この時代までには人間は、直立状態に十分に慣れている。
52:1.3 原始人は、力のある狩人であり、荒々しい戦士である。この時代の掟は、身体上の適者生残である。これらの時代の政府は、完全に部族政府である。多くの世界における初期の人種の苦闘の間、いくつかの進化の人種は、ユランチアに起きたように壊滅する。生き残る者たちは、通常、後に移入された紫色人種、すなわちアダーム民族とその後混合する。
52:1.4 原始のこの時代は、後の文明に照らし合わせてみるとき、長く、暗く、血まみれの章である。密林の倫理と原生林の道徳は、啓示宗教やより高度の精霊的発展後の配剤時代の標準のものとは調和してはいない。通常の、しかも非実験的世界におけるこの時代は、ユランチアのこの時代を特徴づけた長期の、異常に残忍な争いとは非常に異なっている。自分の最初の世界の経験を切り抜けたとき、あなたは、進化世界のこの長く痛い争いがなぜ起こるか見始めるであろうし、楽園の進路を前進するにつれ、あなたは、見たところ奇妙なこれらの行動の賢明さをますます理解するであろう。しかし、人間出現の初期のすべての興亡にもかかわらず、原始人の作業は、時間と空間の進化世界の年代史での素晴らしく、英雄的でさえある1章である。
52:1.5 初期の進化の人間は、生彩を放つ生きものではない。一般に、これらの原始の人間は、洞穴居住者あるいは断崖居住民である。大樹に、上に、粗雑な小屋を建てもする。原始の人間が非常に優れた知力を獲得する前に、時折、惑星にはより大型の動物がはびこる。だが、進化する人間は、この時代の初期に火をおこし維持することを身につけ、また独創的な想像力の増大と道具の改良とともに、やがてより大きい、より扱いにくい動物を征服する。初期の人種は、同様により大きい飛ぶ動物の広範な使用をする。これらの巨大な鳥は、8百キロメートル以上の無着陸飛行の間、標準体格の1人あるいは2人の人間の運搬ができる。いくつかの惑星におけるこれらの鳥は、しばしば領域の言語の多くの言葉を話すことができ優れた知力を有していたので大いに役立つ。これらの鳥は、この上なく知的で、非常に従順で、信じられないほどに情愛が深い。このような乗客鳥は、ユランチアにおいてはとうに絶滅してしまったが、あなたの初期の先祖は、それらの勤労を享受した。
52:1.6 人間の倫理上の判断、つまり道徳的な意志の習得は、通常、早期の言語の登場と同時に起こる。人間の水準を達成するや否や、人間の意志のこの発現後、これらの生きものは、神性調整者の一時的内住を受容するようになり、死に際しては多くの者が、その後の復活と精霊融合のために大天使により生存者として正当に選ばれ、確認される。大天使は、常に惑星王子に同伴し、また領域の配剤時代の裁定は、王子の到着と同時である。[1]
52:1.7 思考調整者内住のすべての人間は、礼拝者としての可能性がある。それらは、「真の光によって照らされ」てきたし、神性との相互連絡を求める能力を有する。にもかかわらず、原始人の初期の、あるいは生物的宗教は、主として無知な畏敬の念と部族の迷信に結びつけられる動物がもつ恐れの持続である。ユランチア人種のなかの迷信存続は、あなたの進化的発達にはほとんど補足はなく、物質的進歩における他の点では素晴らしいあなたの業績にも適さない。が、この初期の恐れの宗教は、原始の創造物の激しやすい気性を抑え込みにおいては、非常に貴重な役目を果たす。それは、文明の前触れと惑星の王子とその活動者によって次に明らかにされた宗教の種を植えるための土壌である。[2]
52:1.8 個人は、相対的にはほとんどこのように意志というものは進化しなかったものの、意志は、機能しているという生命運搬者の報告に基づき、人間が直立姿勢を身につけるその時から10万年以内には通常、体制統治者により派遣された惑星の王子が到着する。原始の人間は、通常惑星の王子とその目に見える部下を歓迎する。実際、もし原始の人間が抑制されていないならば、しばしば崇拝の念に近い畏怖と敬意をもってそれらを見る。
52:2.1 惑星の王子の到着とともに新配剤時代が、始まる。地球に政府が登場し、進歩した部族の新紀元になる。社会的大進歩が、この体制の数千年間に遂げられる。人間は、正常な状況下におけるこの時代に高度の文明に達する。それらは、ユランチア人種がそうしたほどには長いあいだ野蛮行為で苦闘しない。だが、あなたは、標準的惑星のそのような体制についての考えをわずかしか、あるいは全然持てないほどに生息界における生活が反乱により非常に変わるのである。
52:2.2 この配剤時代の平均的期間は、あるものは長く、あるものは短くおおよそ50万年である。惑星は、この時代に体制回路内に確立され、熾天使の助手と天の他の助手の割り当て数が、その行政に配属される。思考調整者の数は増加し、熾天使の後見者は人間の監督の体制を拡充する。
52:2.3 惑星王子が、未開発世界に到着するとき、恐れと無知からくる進化した宗教が普及する。王子とその部下は、高度の真理と宇宙組織の最初の顕示をする。明らかにされた宗教の最初の提示は、非常に単純であり、通常、地方体制の問題に関係がある。宗教は、惑星王子の到着より前の全くの進化過程である。宗教は、その後、進化的発展ばかりでなく、累進的顕示により進歩する。各配剤時代が、人間の各時代が、精霊的真実と宗教倫理の拡大された提示を受け取る。世界の住民の宗教受容力における進化は、主として精神的進歩の速度と宗教的啓示の程度を決定する。
52:2.4 この配剤時代は、精神的な夜明けを目撃し、また異なる人種とさまざまの種族には、宗教的かつ哲学的思考における専門的な体制を開発する傾向がある。これらの人種の宗教すべてには、一様に2つの脈絡:原始の人間の初期の不安と惑星王子後の顕示がある。ユランチア人は、いくつかの点から完全に惑星進化のこの段階から現れたようには思われない。この研究を追求するにつれ、あなたは、あなたの世界が発展的進歩と開発の平均的進路からいかほど遠くに逸れるかをいっそう明らかに認識するであろう。
52:2.5 しかし、惑星の王子は、「平和の王子」ではない。その頻度と過酷さは減少しつつあるとはいえ、人種の争いと部族戦争は、この配剤時代へと継続していく。これは、大いなる人種拡散の年代であり、ついには激しい愛国主義の時期に至る。色は、部族の、国家の集合体の基礎であり、また異なる人種は、しばしば個々の言語を発展させる。膨張しつつある人間の各集団は、孤立を求める傾向にある。この分離は、多くの言語の存在を奨励している。容赦のない戦争は、いくつかの人種統一の前に、時として民族全体の抹消をもたらす。橙色人種と緑色人種は、特にこのような絶滅を被りやすい。[3]
52:2.6 平均的世界における国民生活は、王子の支配の後半に部族組織に取って代わるか、あるいは、どちらかと言えば既存部族の分類に重ね合わされるようになる。だが、王子の時代の素晴らしい社会的達成は、家庭生活の登場である。人間関係は、これまでは主に部族であった。今、家庭が、具体化し始める。
52:2.7 これは、性的平等の実現の配剤時代である。若干の惑星において男性は、女性を支配するかもしれない。他の惑星上ではその逆が、普及しているかもしれない。性の完全な平等が、家庭生活の理想のより完全な実現への下準備であり、この時代、通常の世界は、性の完全な平等を確立する。これは、家庭の黄金時代の夜明けである。部族統治についての考え方は、徐々に国民生活と家庭生活の二重の概念にとって代わる。
52:2.8 この時代、農業が登場する。家族についての考えの発展は、流浪し、不安定である狩猟者の生活には不適合である。次第に、定住の実践と土地耕作が、定着し始める。動物の家畜化と家庭生活の技術の開発は、速く進む。生物進化の頂上に到達するや否や、高水準の文明が達成されたが、機械的秩序の発展はほとんどない。発明は、次の時代の特徴である。
52:2.9 人種は浄化され、この時代終了前には高度の肉体の完全性と知力の状態に引き上げられる。通常世界の初期の発展は、劣性の相応的減少で、より高等の型の人間の増加の促進計画に大いに助けられる。そして、それは、これらの型をこのにように区別できなかったあなたの早期の民族の失敗が、現代のユランチア人種の中の欠陥をもち、堕落した非常に多くの個人の存在を説明する。
52:2.10 王子の時代の大きな業績は、知能障害があり、社会に不適合である個人の増加に関わるこの制限である。ほとんどの世界は、2番目の息子たち、つまりアダーム系到着のずっと以前、人種浄化の任務に、ユランチア民族がまだ真剣に着手さえしていない何かに、取り掛かるのである。
52:2.11 人種改良のこの問題は、人間進化のこの初期に着手されたそのような大規模な事業ではない。その前の部族闘争と人種生き残りの厳しい争奪期間に、異常で不完全な血統の大部分が、取り除かれた。原始の、戦争中の部族社会組織における低能者の生残の機会は、まずない。進化する人間に属する絶望的に欠陥のある種族を育成し、守り、永続させるということは、部分的に完成された文明社会の誤った感情である。
52:2.12 それは、低下した人間、すなわち救いようがないほどに異常で、劣る人間への無駄な同情を向けることは、優しさでもなければ、利他主義でもない。最も標準的かつ進化の世界においてさえ、進化する人類の中の社会的に適さない者や道徳的に堕落した血統を永続させることなく利他的感情と非利己的な人間の活動のそれらすべての気高い特徴の完全な行使に備えるために個人や数多くの社会集団の間での差し支えない、かなりの、相違が存在する。まだ取り返しがつかないほどに道義的遺産を失なってはおらず、精神的生得権を永久には破壊していない不幸で貧しい個人のための寛容の行使や利他主義機能の機会は、豊富にある。
52:3.1 進化の生活の最初の勢いが、その生物上の進路を走らせたとき、つまり人間が、動物進化の先端に届いたとき、息子の2番目の系列が到着し、恩恵と聖職活動の2番目の配剤時代が開始される。これは、進化世界すべてにおいて確かである。これ以上はない進化生活の最高水準が達成されたとき、原始の人間が生物の階級で可能な限り上りつめたとき、物質の息子と娘は、常に体制統治者により派遣され、惑星に現われる。
52:3.2 思考調整者が、アダーム系到来後の人間にますます贈与され、また、これらの人間は、絶えず次の調整者融合のために能力を増大している。アダーム系は、下降する息子として機能する一方で調整者を有してはいないが、惑星の子孫は、—直接の、また混合の—やがて、神秘訓戒者の受け入れのために正当な候補者になる。惑星は、後アダーム系時代の終了までには天の活動のその定数を占有している。ただ融合調整者だけが、まだ広く一般には贈与されてはいない。
52:3.3 アダーム系の政治体制の主要目的は、進化する人間の狩人と牧夫の文明から農家と園芸家の文明段階への移行完了を促し、後に文明への都市と産業の付随物の補充がなされるようにすることである。生物改善者のこの1万年の配剤時代は、驚くべき転換をもたらすには十分である。惑星の王子と物質の息子の2万5千年にわたる共同の賢明さによるこのような行政は、通常、権威ある息子の到来にむけて球体を発達させる。
52:3.4 通常この時代は、不適格者の除去を、人種の血統のそれ以上の清浄化の完成を見る。通常世界の欠陥性の狂暴な傾向は、繁殖している領域の種族からもう少しのところで排除される。
52:3.5 アダ―ム系の子孫は、進化する人種の劣る血統とは決して混交しない。また、惑星のアダーム系あるいはハヴァー系が個人的に進化の民族と交配することは、神の計画ではない。この人種改良企画は各々の子孫の仕事である。だが、物質の息子と娘の子らは、何世代もの間、人種的併合活動の開始以前に動員される。
52:3.6 人種へのアダ―ム系の生命原形質の贈り物の結果は、即座の知力向上と精霊的進歩の加速となる。通常、多少の身体の改良もある。平均的世界における後アダ―ムの配剤時代は、大発明、エネルギー管理、機械開発の時代である。これは、多様な製造と自然力の制御の登場の時代である。探検の黄金時代であり惑星の最後の服従である。世界の物質的進歩の多くが、物理科学発展開始のこの時期に、つまりちょうどユランチアが今経験しているような時代に起こる。あなたの世界は、完全な1配剤時代であり、そして平均的惑星計画よりも遅れている。
52:3.7 人種は、標準的惑星においてはアダ―ムの配剤時代の終わりまでにはほとんど、実質的に、混合され、それゆえ、「神はすべての人々を1人から造り出し」、神の息子は「すべての人民を1色にした」と、本当に宣言することができる。このような混合された人種の色は、ややオリーブの色調のすみれ色、球体の人種の「白」である。[4]
52:3.8 原始人は、大半が肉食である。物質の息子と娘たちは肉を食べないが、その子孫の集団全体は、時々非肉食者のままでいるものの、数世代の内には通常自然に雑食段階に向かっていく。後アダ―ム人種のこの二重の起源は、そのような混合された人種が、なぜ草食動物と肉食動物の2集団に属する人体構造の痕跡を示すかを説明している。
52:3.9 人種混交の1万年以内のそうしてできた血統は、人体構造の混合のさまざまな度合いを示しており、いくつかの血統は、非肉食の先祖の特徴をもち、他の者たちは、進化する肉食性先祖の認識可能な特性と身体的特徴を示している。これらの世界の人種の大多数は、まもなく動物と植物の両世界から広範囲の食物を常食とし、雑食性になる。
52:3.10 後アダ―ム時代は、国際主義的配剤時代である。人種混合の任務の完成近くになると、愛国心は弱まり、人間の同胞関係が、本当に実現し始める。代議政体は、君主制あるいは父権制に代わり始めている。教育制度は、世界規模になり、人種の言語は、次第に紫色の人々の言語にとって代わる。世界平和と協力は、人種がかなりよく混合されるまで、また公共の言語を話すまでは、めったに達成されることはない。
52:3.11 後アダ―ム時代の最後の数世紀間、芸術、音楽、文学における新たな趣向が、展開された。またこの世界規模の目覚めは、権威ある息子の登場の合図である。この時代の最高の発展は、知性の現実、すなわち真の哲学への普遍的な興味である。宗教は、それほど国家主義ではなくなり、ますます惑星の問題となる。真実の新しい顕示が、これらの時代を特徴づけ、星座のいと高きものが、人間の問題を司るようになる。真実は、星座の行政にまで明らかにされる。
52:3.12 倫理上の大きな進歩がこの時代を特徴づける。人間の兄弟愛が、その社会目標である。世界的な平和—人種対立と国家反目の停止—は、息子の第3系列、つまり権威ある息子の到来に向けての惑星円熟の指標である。
52:4.1 通常の、忠実的惑星におけるこの時代は、混合の、また生物学上適した人種とともに始まる。人種あるいは肌の色による問題はない。文字通りにすべての国と人種は、1血統、1人、からきている。人類の同胞関係は栄え、国々は平和と平穏のうちに地球に住むことを学んでいる。このような世界が、素晴らしい、頂点にいたる知的開発の寸前にある。
52:4.2 進化の世界がこうして権威ある時代への準備ができるとき、アヴォナルの息子の高系列の1名が、任務をもって到来する。惑星王子と物質の息子は、地方宇宙の起源である。権威の息子は、楽園出身である。
52:4.3 楽園のアヴォナル系が、司法行動に関して人間の球体に来るときは、唯一配剤裁定者としてであり、決して肉体化されてはいない。しかし行政任務でくるときは、少なくとも最初の任務においては、必ず肉体化されている。誕生を経験はしないが、領域の死も経験しない。ある特定の惑星において支配者として留まっているそのような場合、それらは、何世代もの間生き続けるかもしれない。その任務を終える際、それらは、惑星の生活を引き渡し、神性の息子の以前の身分に戻る。
52:4.4 それぞれの新配剤時代は、啓示宗教の地平線を延長し、権威ある息子たちは、地方宇宙とそのすべての支流の問題を描くための真実の顕示を延長する。
52:4.5 後権威ある息子の最初の訪問後、人種は、まもなくそれぞれの経済的解放をもたらす。自分の独立を維持するために必要とされる日々の仕事は、あなたの時間にして2時間半に相当する。このような倫理的な、知的な人間を開放することは、全く安全である。このような洗練された民族は、自己改善と惑星の進歩のためにいかように余暇を利用するべきかをよくわきまえている。この時代は、あまり適応しない、さほどに能力をもたない個人間の生殖制限による種族のさらなる清浄化を見る。
52:4.6 人種の政治的統治と社会行政は、改善し続け、この時代の終わりまでには自治は、かなりしっかりと確立されている。我々は自治により代議政体の最高の型に言及する。このような世界においては、社会的、政治的責任を担うことに最適な指導者と支配者だけを昇進させ、名誉を与える。
52:4.7 この新紀元の間、世界の人間の大多数は、調整者内住である。だが神性訓戒者の授与ですら、いまだに常に普遍的であるというわけではない。融合の運命をもつ調整者は、まだ全惑星の人間に与えられてはいない。意志をもつ創造物が、神秘訓戒者を選ぶ必要がまだある。
52:4.8 この配剤終結時代、社会は、いっそう単純化された生活形式に戻り始める。進歩しつつある文明社会の複雑な性質は、その進路を走行しており、人間は、より自然に効果的に生きることを学びつつある。そしてこの傾向は、続く時代ごとに増大する。これは、芸術、音楽、そして高等教育が開花する時代である。自然科学は、すでにその開発の絶頂に達した。この時代の終焉は、理想的な世界において宗教上の大いなる目覚めを、世界的規模の精神的啓発の豊かさを、示す。そして人種の精霊的な性質のこの大規模な喚起は、贈与の息子の到着のため、また人間の第5新時代の開始のための合図である。
52:4.9 惑星は、一つの権威ある任務による1名の贈与の息子のために準備されるのではないということを多くの世界において展開する。その出来事においては、1配剤時代から他の配剤時代へと贈与の息子の贈り物にむけ惑星の準備ができるまで人種を進めるであろう次の第二の権威ある息子、さらに次の第二の権威ある息子さえいるであろう。権威ある息子たちは、第2の、そして次の任務に関して肉体化されるかもしれないし、されないかもしれない。だが、たとえいかに多くの権威ある息子たちが現われようとも—そしてそれらがそういうものとして贈与の息子の後にも来ようとも—到来各々は、1配剤時代の終わりともう1つの始まりを示す。
52:4.10 権威ある息子たちのこれらの配剤時代は、ユランチア時間の2万5千年から5万年にわたる。時々このような新時代は、ずっと短く、また、まれな場合は長くさえある。しかし、機が熟すにつれこれらの同じ権威ある息子たちの1名が、楽園の贈与の息子として生まれるであろう。
52:5.1 生息界において知的かつ精霊的開発の一定基準が達成されると、1名の楽園の贈与の息子が、かならず到着する。通常世界における楽園の贈与の息子は、人種が知的開発と倫理上最高水準の発達に届くまでうつし身、自分自身では現われない。しかし、贈与の息子は、あなた自身の創造者たる息子でさえ、アダームの配剤時代の終わりにユランチアに現われたが、それは、空間世界の通常の順序ではない。
52:5.2 世界に精霊化の時期がくると、贈与の息子が到着する。ネバドンのミカエルが、あなたの人類に自分自身を贈与するためにユランチアに現われたように、創造者たる息子が、ある進化世界でのその最終贈与にむけて準備をする場合を除いては、これらの息子たちは、常にこのような権威ある系列、すなわち、あるいは、アヴォナルの系列に属している。かつて、それぞれの地方宇宙において1度、1千万近くの世界の中でただ1つの世界が、このような贈り物を享受できる。他のすべての世界は、精霊的には、アヴォナル系の楽園の息子の贈与により前進する。
52:5.3 贈与の息子は、高い教育文化の世界に到着し精霊的に訓練され進歩した教えを吸収し、そしてまた贈与の任務を正当に評価する用意をしている人種に遭遇する。これは、道義的文化と精神的真実の世界的な追跡によって特徴づけられる時代である。この配剤時代の人間の熱情は、精霊的現実の透徹力であり宇宙の現実との交わりである。真実の顕示は、超宇宙を組み入れ拡大されるようになる。教育と政府の完全な新体制が、古い時代の未熟な体制に取って代わるまで成長を遂げる。生きる喜びは、新たな色合いを引き受け、生活からの反応は、音調と音色の天国のような高みに高揚される。
52:5.4 贈与の息子は、1世界の人種の精霊的向上のために生き、そして死ぬ。贈与の息子は、「新しい生きた道」を確立する。その生活は、人間の肉体での楽園真実の具現であり、まさしくその真実を—真実の精霊でさえ、—知ることで人間は自由になるであろう。[5]
52:5.5 ユランチアにおけるこの「新しい生きた道」の確立は、真実の問題である同時に事実の問題でもあった。ルーキフェレーンスの反逆中のユランチアの孤立は、死に際しての人間の直接に大邸宅世界の岸に行ける手順をしばらく保留にとなった。すべての魂は、ユランチアにおけるキリスト∙ミカエルの時代以前には、配剤時代の、あるいは千年ごとの特別の復活まで眠り続けた。モーシェでさえ、堕落した惑星の王子カリガスティアの異議の申し立てにより、このような救出の正当性を疑い、特別な復活の機会まで、向こう側に行くことが許されなかった。だが、ユランチアの人間は、精霊降臨祭の日以来、再度モロンチア球体に直接に進むことができる。[6][7]
52:5.6 贈与の息子は、復活の際、肉体の命を捧げた後の3日目に、宇宙なる父の右手に上昇し、贈与の任務引き受け、受け入れ、承諾、の確保を得て、地方宇宙の本部で創造者たる息子へと戻る。そこで贈与のアヴォナルと創造者ミカエルは、二人の合同の精霊、すなわち真実の精霊を贈与の世界に送り込む。これが、「勝利の息子の霊が世の人々に注がれる」時である。宇宙の母なる精霊もまた、真実の精霊のこの贈与に加わり、そしてそれに付随して思考調整者の贈与の布告を公表する。その後、道義的な責任をもつ精霊的な選択の時代に達するやいなや、その世界の意志をもつすべての標準的な心の創造物は、調整者を迎え入れるであろう。[8]
52:5.7 もしそのような贈与のアヴォナルが、贈与の任務後に1世界に戻るならば、「栄光で熾天使部隊とともに」来るだろうということを除いて、肉体化はしないであろう。[9]
52:5.8 贈与の息子の時代は1万年から10万年に渡るかもしれない。これらのどの配剤時代にも割り当てられた任意の時間というものはない。これは、大いなる倫理上の、また精霊的な進歩の時である。人間の性格は、これらの時代の精霊的影響のもとにおびただしい変化をし、また目を見張るような発展を経験する。黄金律の実践が可能になる。イエスの教えは、実に、性格の高潔と文化増大の配剤時代とともに前贈与息子の予備訓練を受けた人間世界に適用できる。
52:5.9 病気と不履行の問題は、この時代に事実上解決した。堕落は、すでに主として選択的生殖により排除されていた。病気は、アダ―ム系の血統の高抵抗力の特質を介し、また前の時代の物理科学発見の知的かつ世界規模の適用によりほとんど克服されていた。平均寿命は、この期間ユランチア時間の3百年相当をかなり上回るものである。
52:5.10 この時代、政府の監督の緩やかな減少がある。真の自治が機能し始めており、より少な目の制限的法制が必要とされる。国家の抵抗の軍事部門は消滅しつつある。国際調和の時代は実際に到来しつつある。主に土地分配により、しかも1人種、1言語、1宗教に基づく多くの国がある。人間に関する諸事は、完全ではないが、ほぼ理想郷である。これは実に、偉大かつ輝かしい時代である!
52:6.1 贈与の息子は、平和の王子である。贈与の息子は、「地に平和を、人々の間には善意を」という言葉とともに到着する。これは、通常世界においては世界的平和の配剤時代であり、諸国は、もう戦争を学ぶことはない。だが、このような前向きな影響は、あなたの贈与の息子キリスト∙ミカエルの到来には伴わなかった。付随しなかった。ユランチアは、普通の順序では進んでいない。あなたの世界は、惑星の隊伍からはみだしている。あなたの主人は、地上に滞在中、自分の到来が通常の平和の統治をユランチアにもたらさないであろうということを門弟に警告した。彼は、「戦争と戦争のうわさ」がたつあるであろうと、また、国が国に逆らって立ち上がるであろうと明確に伝えた。他の機会には、「私が平和を地上にもたらすために来たと思うではない。」と言った.[10][11][12][13]
52:6.2 世界規模の人間の同胞関係についての認識は、通常の進化世界においてさえ容易な達成ではない。このような業績は、ユランチアのような混迷し秩序の乱れた惑星においては、より長い時間を必要とし、その上はるかに大きい努力を必要とする。助けのない社会の進化というものは、このような幸せな成果を精霊的に孤立した球体においてあげることはほとんどない。宗教的啓示は、ユランチアにおける同胞関係の認識に欠くことはできない。イエスは、精霊的同胞関係の即時の達成への道を示すが、あなたの世界における社会の同胞関係の認識は、次の個人の変化の成就と惑星の適応にかなり依存する。
52:6.3 1. 社会的兄弟関係。国際的、異人種間の社会的接触の増大と、そして旅行、通商、競技を通しての兄弟関係の交流。共通言語の発展と多言語に通じた者の増加。学生、教師、実業家、宗教哲学者の人種的、国家的交流。
52:6.4 2. 知的な交雑受精。同胞関係は、自分本位の愚行を認識できないほどに原始的である居住者世界には不可能である。国民文学と人種文学の交換が、起こるに違いない。各人種が、全ての人種の考えに精通するようにならなくてはいけない。各国が全ての国々の国民感情を知らなくてはならない。無知は、疑惑を生むし、疑惑は、同情と愛の本質的な態度にはそぐわない。
52:6.5 3. 倫理の目覚め。ただ倫理意識だけが、人間の不寛容の非道徳性と身内の殺しの争いの罪深さの仮面をはがすことができる。ただ道義的良心のみが、国家の羨望と人種の嫉妬の悪を非難することができる。ただ道徳的な生きものだけが、黄金律を生きるに不可欠なその精霊的洞察をずっと探し求めるであろう。
52:6.6 4. 政治的賢明さ。感情面の成熟は、自制心にとり欠かせない。ただ感情面の成熟のみが、残忍な戦争の仲裁に向けての文明的裁定関する国際的手段の代用を保証するであろう。賢明な政治家達が、国家の、あるいは人種集団の利益を増進しようと努力する間にさえ、いつかは人類の福祉のために働くであろう。政治上の利己的判断力は、結局は自滅的—惑星集団の生存を保証する特質に耐えているすべての人たちには破壊的—である。
52:6.7 5. 精霊的洞察。人間の兄弟関係は、つまるところ、神の父性の認識に基づいている。ユランチアにおける人間の兄弟関係を理解する最速の方法は、現代の人間性の精霊的変化をもたらすことである。社会進化の自然傾向を速める唯一の方法は、上からの崇高な圧力を高め、その結果、すべての他者を理解し、また愛、する全ての人間の魂の能力を強化するとともに道義的洞察を増大する方法である。相互理解と兄弟愛は、超越的開化であり、人間の同胞関係の世界的認識における強大な要素である。
52:6.8 もし、あなたが、今贈与の息子の時代後のいずれかの標準的な惑星にあなたの遅れた、混乱した世界から移住させられたならば、あなたは、伝統の天国に移されたと思うであろう。あなたは、自身が人間居住の人類の球体の通常の進化の働きを観察していたということをほとんど信じないであろう。これらの世界は、それぞれの領域の精霊の回路にあり、宇宙放送と超宇宙の反射の業務のすべての利点を受けている。
52:7.1 平均の進化の世界に到着する次の系列の息子は、三位一体の教師たる息子、楽園の三位一体の神性の息子たちである。我々は、またしても、あなたのイェススが戻ることを約束したという点で、ユランチアがその姉妹球体から離反していることを見いだす。その約束は、イェススが確かに果たすであろうが、その再臨が、ユランチアへの権威ある息子、あるいは教師たる息子の到来より先になるか後になるかは誰も知らない。
52:7.2 教師たる息子は、精霊化する世界に来る。惑星の教師たる息子は、70名の主要な息子たち、12名の第二の息子たち、デナルの最高系列に属する最高度の、最も経験豊かな3名の補佐と支援を受ける。この部隊は、進化の時代から光と生命の時代への移行をもたらすに十分な期間—惑星時間の少なくとも千年、しばしばかなりの長時間—しばらく世界に留まるであろう。この任務は、生息界に奉仕活動をした全神性人格の先行する努力への三位一体の貢献である。
52:7.3 真実の顕示は、いま中央宇宙へと楽園へと広げられる。人種は、大いに精霊的になる。偉大な民族が進化し、偉大な時代が接近しつつある。惑星の教育、経済、行政の体制は、急進的変化を経験しつつある。新しい価値と関係が確立されつつある。天の王国は、地球に現われつつあり、神の栄光は、世界中で注がれつつある。
52:7.4 これが、多くの人間が生きているものの中から移される配剤時代である。三位一体の教師たる息子の時代が進行するにつれ、時間の人間の精霊的忠誠は、よりいっそう普遍的になる。自然の死は、調整者がその対象との肉体での生涯において一層融合するにつれ、頻繁ではなくなる。惑星は、やがて人間上昇の主要な修正系列に分類されていく。
52:7.5 この時代の人生は、楽しく有益である。長い進化の争いからくる退化と非社会的終焉の産物は、事実上壊滅された。寿命は、ユランチア時間の5百年に近づき、人種増加の生殖の度合いは、賢明に制御される。完全に新しい社会の1系列が到着した。人間の間にはまだ大きな相違があるが、社会状況は、社会的同胞関係と精霊的平等の理想に近く迫る。代議政体は消滅し、世界は、個人の自制心の支配下を通過しつつある。政府の機能は、主に社会的管理と経済調整の共同任務に向けられている。黄金時代は、速くやって来る。長く激しい惑星進化の努力の時間的、一時的、目標は、視界に入っている。時代の報酬は、まもなく実現されるはずである。神々の英知が、明らかにされようとしている。
52:7.6 この時代の1世界の物理的管理は、各成人個人ごとに毎日およそ1時間を必要とする。すなわちユランチアの1時間相当。惑星は、宇宙問題で緊密な連絡を取り、その人々は、いまあなたが日刊新聞の最新版に示す同じ強い関心をもって最近の放送を細かく、ざっと、調べる。これらの人種は、あなたの世界の知られていない幾千もの興味深い事柄に専念している。
52:7.7 ますます、崇高なるものへの真の惑星の忠誠が育つ。世代から世代へと、ますます多くの人種が、公正さを実践し、また慈悲を生きる者たちと一緒に列に足を踏み入れる。ゆっくりと、だが確実に世界は、神の息子たちの喜ばしい奉仕に勝ち取られつつある。神の息子たちの喜ばしい奉仕は、世界を勝ち取りつつある。物理的困難と物質的問題は、大いに解決された。惑星は、進歩した生活といっそうの安定した暮らしに向け実を結びつつある。
52:7.8 教師たる息子は、時おり配剤時代全体を通じてこれらの平和な世界に続けて来ることがある。進化の計画が、それがその惑星に関係するとき、順調に機能しているところを観るまでは、世界を立ち去らない。審判に関わる権威の息子は、通常、連続する自身の任務において教師たる息子に同伴し、一方、別の息子は、出発時点で役割を果たし、またこれらの司法上の行為は、時空の人間の政治体制の持続を通じ時代から時代へと継続していく。
52:7.9 三位一体の教師たる息子の繰り返される各任務は、次々にそのような天上世界を英知、精霊性、宇宙の明りの上り続ける高みへと上げる。だがそのような球体の高潔の住民は、まだ有限であり、死を免れない。完ぺきなものは何もない。それでも、完全に近い特性は、不完全世界の働き中で、その人間住民の生活において発展している。
52:7.10 三位一体の教師たる息子は、何度も同じ世界に帰るかもしれない。だが遅かれ早かれ、惑星の王子は、数ある任務の中の1つの終了に関連して惑星君主の位置に引き上げられるし、また体制君主は、そのような世界の光と生命の時代への入り口、門出、を発表するために現われる。
52:7.11 ヨハネが、「私は新しい天と新しい地を見、王子のために着飾った王女のように用意を整え、新しいエルサレムが神のもとを出て、天から下りてくるのを見た。」と書いたのは、教師たる息子の最終任務の結末(少なくともそれが通常世界の時間順であろう)についてであった。[14]
52:7.12 「『なぜなら、私の作る新しい天と新しい地が私の前にいつまでも続くように、あなたとあなたの子供たちも生き残る。また1つの新月から別の新月へと、1つの安息日から別の安息日へと、すべての人が私の前に礼拝に来る。』と主は仰せられる。」と書いたとき、昔の予言者が想像したのは、同じ刷新された地球、進歩した惑星の段階である。[15]
52:7.13 「選ばれた種族、忠誠な祭司、聖なる国、高められた民。そして、あなたを暗闇からこの驚くべき光に招き入れてくださった方への賛美を示すべきである。」と描写したこのような時代の人間である。[16]
52:7.14 1惑星の特殊の自然史がどうであろうとも、領域が、完全に忠実であったり、悪で汚されたり、あるいは罪にののしられてきたかどうかの相違にかかわらず—先行する物が何であろうとも—遅かれ早かれ神の恵みと天使の奉仕活動は、三位一体の教師たる息子の到来の日に開始されるであろう。そして、彼らの最終任務に続く自身の出発は、光と生命のこの素晴らしい時代に、を、始まるであろう。
52:7.15 サターニアの全世界は、「しかし我々は、神の約束に従って、義の住む新しい天新しい地を待ち望んでいる。それだから、愛する者たちよ、あなたがそのようなものを探すという事実にかんがみて、しみもなく過失もなく、安らかな心で神に見いだされるように励みなさい。」と書いた人の希望で、に、加わることができる。[17]
52:7.16 教師たる息子の部隊の出発は、最初の、あるいは次のいずれかの統治の終わりに、光と生命の時代の夜明け-時間から永遠の玄関への移行の敷居-に、を、招じ入れる、案内する。この光と生命の時代の惑星認識は、生残する人間の即座の運命と最終居住地としての天国を描写する宗教信仰に含まれる概念と同様、未来の生命についてのよりいっそうの明敏な概念を受け入れなかったユランチアの人間の最も高い期待以上のものである。
52:7.17 [一時的にガブリエルの部下に配属された力の強い使者による後援]